謎の村人の知恵袋〜歌う日常〜

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ミックスボイスの解説と練習方法

      2016/02/07

「高い音を出したい!でも頑張っても出せない、裏返ったりかすれたり喉が苦しくなる↓」・・・歌う事が好きであればこの壁にぶつかる方は多いと思います。僕自身、「これだっ!」と思うものが見つかるまでは本を読みあさったり、近くのボイトレに通ったりしていました。しかし、正しい発声理論を発見してからはそれらに迷う事なく練習する事が出来ています。その鍵を握るのが「ミックスボイス」です。(ミドルボイスとも呼ばれています。)高い音を出すための登竜門と呼ばれているこのミックスボイス。今回の記事ではその概要や練習方法について紹介します。

 

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1.ミックスボイス(ミドルボイス)とは?

ミドルボイスとは、裏声の出し方の1つです。 ミドルボイスのミドルとは、地声と裏声の中間という意味合いがあります。 地声と裏声を混ぜるという意味で、ミックスボイスとも呼ばれます。 主にポップスやロックで使われ、地声のような強い声で、裏声の音域を発声することが可能です。

(引用:ミドルボイス(ミックスボイス)について 〜れみぼいす〜)

地声と裏声を・・・混ぜる!?確かに、地声より裏声の方が圧倒的に高い音を出せますので、裏声の特徴を地声に混ぜる事が出来たら音域は伸びそうです。よく使われる表現ですが、地声をレッドボイス、裏声をブルーボイスとすると、5:5で混ざった声はパープルボイスになります。(パープルボイスは聞かないか(笑))ミックスボイスが綺麗に出せるようになりコントロール出来るようになると、後は混ぜ具合をよりにしたりよりにしたりする事で、地声のような力強いミックス裏声のような優しいミックスなど、使い分けて歌う事が出来ます。

 

2.プロの歌手のミックスボイス(例)

プロの中でもエリートと呼ばれる歌手(B’zの稲葉さんやEXILEのATSUSHIさん、平井堅さんや久保田利伸さん)はみんなミックスボイスを使っていると言われています。「使っている」というよりも「昔から自然と出来ている」という方が多いようです。確かにプロで「ミックスボイスを練習している」という話を聞いた事がないですね。(元々歌手がボイトレの話してるの殆ど耳にした事がありませんが(笑))ここで、Youtubeよりミックスボイスが分かりやすい歌い方をしているATSUSHIさんの動画を引用させて頂きます。

中西保志さんの名曲カバー。・・・上手い!上手すぎる!という感想はさておき、どの部分がはっきりミックスと分かるかといいますと、まず0:54〜0:57の部分です。「追いかけてただ抱き寄せ瞳閉じた」の部分のうち、「抱き」「瞳」「と〜み〜」の部分は完全に混ざっています。またサビで言いますと、1:06〜1:12「泣けるほど愛したりしない」のうち、「愛したりしない」も混ざっている事が分かります。ATSUSHIさんレベルとなると、元々の才能+意識してコントロールしているように聞こえます。この時の歌い方は、特に高音域は全体的に裏声よりのミックスといった印象を持ちます。これが↓の動画ですと、今度は地声よりの力強いミックスで歌い上げておられます。

力強いミックスというより、ほぼ「地声」に聞こえますね。恐ろしいです。私が歌うと裏返ってしまいそう(笑)さて、ROCKのジャンルでもあの有名なバンドで分析したいと思います。(またまたYoutubeより引用させて頂きます。)

GLAYのWinter againです。私がGLAYの曲で一番好きな曲。
TERUさんのミックスはロックバンドの中でも分かり易いと思います。元々の声質もそうなのですが、ロックだけど優しい声ですね。ミックスボイスがどの部分かといいますとまず1つ目。1:45〜1:49。「あなたを想うほど uh〜」です。「あなたを想うほど」はかなり地声よりで張り上げておられますので分かりづらいかも。「uh〜」は混ぜていますね。2つ目。2:44〜2:45の「uh」です。1つ目と似ているタイプの出し方です。(2番サビは割愛。)3つ目。3:39〜3:43。「降り続いて行く」「行く」の部分です。これは本人はなんなく出していますが、カラオケで歌ってみるとメッチャ高い。綺麗な声では出せないです。むしろ私の場合、「降り続いて」のところも十分に高いと思います。最後はミックスの連発です。まず最後サビでのuh〜で1番、2番より高音になる部分。4:41〜4:42。ここを地声で綺麗に出せる男性は中々いないのではないのでしょうか。4:43以降は鬼門だと思います。「想い出には、二人が歩いた足跡を残して…」「想い出」高いですし、「足跡を残して」の「あとをのこして」は相当高いです。TERUさん恐るべし。昔この曲が流行って歌番組に出まくっていた時は喉を壊して声出てない時もありましたね。ちなみに、キーがどれくらい高いのかは私もよく参考にしている音域.comで確認出来ます。winter againはラストでhiDが出てます。恐ろしいです(笑)

・・・GLAYでたくさん語ってしまいましたが、もしかするとこの記事を読んで「原キーでも全然楽勝で歌える」という方がいらっしゃるかもしれません。何故なら人の喉は千差万別であり、換声点が人によって違うからです。

 

3.換声点の確認

先程換声点と書きましたが、どういった意味なのでしょうか。簡単に説明すると、地声のまま高い音を出していると訪れる、裏返ったり割れたりする部分(裏声に切り替わる)をさします。つまり、この換声点を目立たなくし、レッドボイスブルーボイスとなっていた部分をレッドパープルブルーに出来るようにする練習を行う事でミックスボイスを習得していきます。もっと細かく説明すると「チェストボイス」や「ヘッドボイス」の声区の切り替えや「声帯の伸展削減運動」の話になるのですが、頭に詰め込みすぎて練習時に考えすぎると逆効果になるので、別記事でふれていこうと思います。とにかく、パープルボイスが出せたら素敵だ!という事を頭に入れておいて下さい。

ちなみに、今まで「ミックスボイス」を「神の声」のように、選ばれし者にしか出せないような取り扱いをしてきましたが、誰しもが発声出来る声帯の構造になっていますし、日常の会話でも出せている方が殆どです。(感情が高ぶった時に発せられる高音域の声など。)ただ、それが「歌」となると、首に力が入ったり地声を張り上げたりする癖があるため出来ないだけ。要はミックスボイスを「綺麗に出せているか出せていないか」の違いですので、練習すれば出来ると思って取り組みましょう。私もまだまだ練習中ですが、こういった捉え方が出来ると無駄に落ち込む事がなくなりますし、「自分には既にミックスボイスを出す環境が整っていて、綺麗に出す事を極めるだけ」という前向きな意識を持つ事が出来ます。

 

4.練習方法

これまでミックスボイスの解説をしてきましたが、皆さんが一番気になるのは練習方法ではないでしょうか?歌を歌っている時は、低い音→高い音、高い音→低い音、中間の音→高い音など音域の高低の流れが曲により様々です。この「流れ」を、音域が高くなっても綺麗に滑るように保てれば良いのですが、私のような一般人は換声点によってこの流れを断ち切ってしまいがちです。「流れ」を整える練習方法を紹介します。私が実際に通った、ボイトレスクールの動画を用いて説明させて頂きます!

4.1喉の準備運動

ミックスボイスを練習する前の、喉の準備運動をします。1:54〜の動画をご覧下さい。リップバブル(リップロール)と呼ばれる練習です。唇を震わせながらピアノの音域に合わせて発声します。ポイントは、息の量を一定に保つこと高い音域で裏声に逃げないことです。高いから息の量を増やしたり喉に力を入れるのもNG。単純なようで難しい練習です。動画の3:00〜5:15の部分で悪い例やポイントを解説頂いているので、参考にすると良いと思います。リップバブルは、歌う前のウォーミングアップとして、声帯の血流を良くする効果もあるそうなので発声練習をする前に必ず行った方が良いです。先にも書きましたが、音域によって息の量を変えてしまう癖を矯正するのにも有効です。

4.2発声練習

リップバブルで行った音階練習を、今度は五十音で練習していきます。5:16以降の動画になります。五十音といっても、最初は「ま」で練習するのが比較的練習し易いようです。「ま」の他に得意な言葉があれば、そこから練習するのもアリだと思います。私は母音が「あ」の音が得意だったので「まやらわあかさたなは」の順に練習していきました。私は家の壁に、Excelで作った五十音リストを貼り付けて見ながら練習しています。
IMG_20160124_220135コレです!地味な練習ですが、繰り返す事で自分の換声点の感覚が掴めたり、歌で張り上げる癖がなくなっていきます。ちなみに、癖は人それぞれですので、動画の34話「ミックスボイス習得のためのレッスン」って!?など参考になると思います。

4.3出したい子音(母音)で練習

ちょっと分かりずらい見出しになってしまいました。出したい子音(母音)とは、「自分が歌っていて出しずらいと思っている子音(母音)」の事をさします。私の例ですと、当時はEXILEのLovers gainnサビ「一人では愛された記憶さえ曖昧で切ないだけ」の部分の「一人」の「ひ」がだしずらかったため、ひたすら「ひ」を練習しました(笑)といった感じで、自分が歌えるようになりたい曲の歌いずらい部分にポイントを絞って練習します。また、得意な子音(母音)のみで歌うのも有効です。サビを全部「ま」で歌うとか。得意な子音(母音)では難なく出せるとすると、音域を出せる能力は備わってるという事。私の場合、母音「あ」では出せるのに「い」や「う」で出せないという例がたくさんあります。「い」や「う」が苦手な方が多いようですね。根気よく練習しましょう。

今回紹介した動画の「ボイストレーナーズチャンネル」(以下、VTC)ですが、ミックスボイスに関する有益な情報がたくさんアップされています。正直、他のミックスボイスを解説されている動画に比べて質が違います。他の方の動画ももちろん分かり易いのですが、「出し方」は解説されていますが「癖の直し方」までは取り扱われていません。VTCでは癖毎の直し方も紹介されているのでオススメです。

 

5.まとめ

ミックスボイス自体は誰にでも出す事が出来ます。しかし、「綺麗に」となると途端に難しくなりますが、根気よく地道な練習を重ねれば必ず習得する事が可能です。リップバブルで出来るようになり、子音(母音)で出来るようになり、最後は歌でも綺麗に出せるようになるのです。大好きな曲、歌いたい歌で一音一音練習する事が上達する近道だと思います。また、更に発声能力の向上を目指すのであれば、一度ボイスケアサロンで自分の喉環境を確認してみる事をオススメします。(ボイスケアサロンに2年間通った感想。ご参照。)何故ならミックスボイスはこれまで書いてきた練習方法で習得出来るのは間違いないのですが、喉の筋肉の観点からすると、ミックスボイスの練習=高音発声に適した筋肉の筋トレ、バランス調整であるためです。高音を発声するための筋肉については(喉の構造と高音域の発声方法ご参照。)喉の筋トレをするためにはまず筋肉が柔軟である事が必須。これがガチガチだとそもそも筋肉が付かず、いくら練習しても成果が出なません。喉の状態を知った上でトレーニングしましょう!

 - 発声能力向上