謎の村人の知恵袋〜歌う日常〜

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喉の構造と高音域の発声方法

      2016/01/31

前回の記事では、人の発声の仕組みについて紹介しました。(意外と知られていない!?ヒトの発声の仕組みについて)今回の記事では発声の中でも最も重要となる「喉の構造」についてを説明します。また、喉の構造から紐解く「高音域」の発声についても探っていきます。これを読む事で、「高い音が出せる人」は決して「才能」ではなく、「なるべくしてなった」という事が分かると思います。つまり、高い音を出せない方でも、なるべくしてなれるような可能性を秘めているという事です。それではスタートします。

 

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1.喉の構造

2016-01-10_12.13.09上の図はボイスケアサロンにて数年前に私の喉の形状を予想して頂いた図です。(ボイスケアサロンに関する記事はこちらボイスケアサロンに2年間通った感想。)Y字の甲羅のような部分を「甲状軟骨」と言います。また、どなたも知っている事かもしれませんが、声帯はこの中に存在しています。ちなみに「喉仏」と呼ばれている部分はこのY字の真ん中の尖っている部分の事を指します。(正式には「喉頭隆起」という名称。)この喉仏、男性だけにあると思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、女性にもちゃんと存在します。女性は男性と比べ、甲状軟骨が小さくて広角な傾向にあるため、正面から見て確認しづらいのです。(鋭角・広角によってピッチが異なるのですが、詳しくは別の記事で紹介します。)

次に甲状軟骨周辺の解説です。
2016-01-10_13.57.10こちらは左が前方となっている図です。(手書きで失礼します。)先ほど紹介した甲状軟骨の下には輪状甲状関節」によって「輪状軟骨」が接続されています。そしてこの2つの軟骨をつなぐ筋肉、「輪状甲状筋」が高音発声の鍵を握ります。

2.高音発声の仕組み


喉の構造について紹介しましたが、具体的に高音を発声するための方法です。もうお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
IMG_20160110_141732(画像引用:ボーカリストのための高い声の出し方〜ミックスボイス・ホイッスルボイスをマスター(P17より))
※あの有名なボイストレーナー、DAISAKU先生の本より抜粋させて頂きました。

図の通り、輪状甲状筋を収縮させる事により甲状軟骨が前に倒れ、声帯が薄く引き延ばされる事によって高い音を発声する事が出来ます!つまり、理論上はこの輪状甲状筋を鍛えてピッチに合った声帯の引き伸ばしが出来るようになれば、誰でも高音域は発声が可能となります。

・・・??考え方はなんとなく分かったけどそんなの意識して出来ない!と思われた方がほとんどでしょう。その通りです。勿論僕も意識して動かす事が出来ません。何故ならこの輪状甲状筋は不随意筋だからです。(骨格筋と違って、自分の意識下で動かす事が出来ない。)随意筋という説も聞いた事があるのですが、「輪状甲状筋を動かしてみて!」と言われて動かせる人はまずいないと思うので、ここでは不随意筋と扱わせて頂きます。

3.最初から高い音が出せる人の条件


これまで、高い音が発声出来なくて困っている方を前提として話を進めてきましたが、歌手や周りでカラオケが上手い人(ここでは「高い音が綺麗に発声出来ている」という定義にします。)がいますね。理由を簡単に説明したいと思います。大きく以下2つの理由が考えられます。

①輪状甲状筋が発達している
→具体的な理由を挙げれず感覚的な話になってしまうのですが、その人の話し方や歌い方が自然と輪状甲状筋を鍛える発声の方法となっており、故に最初から走るのが速い人のように難なく高音域を発声してしまう。

②声帯が短い
→甲状軟骨が広角な人に見られる傾向のようです。短いゴムを弾けば「ピン」と高い音が鳴りますね。逆に長いゴムですと「ブーン」といった太い音が鳴ります。(引っ張る力は同様とする。)声帯の場合も同様の事象が考えられます。(※但し、声帯は人により厚みや質量が異なってくるため、単純に短いからといって誰しも高い音が発声出来る訳ではない。)

以上、2つについて書きましたが、発声には「呼吸」や「共鳴腔」も大きく関わってくるため、喉についてだけで考えた場合とさせて頂きます。

4.高い音を出すための手順


偉そうに知識を語ってきましたが、私は当初、高い音がまったく出せなかったため、現在進行形で練習中です。以下にて私が推奨する、高音域発声が最短で実現出来る方法を書きます。

ボイスケアサロンで自分の喉周辺の状態を確認してもらう。
→理由は簡単です。輪状甲状筋を鍛えるためには輪状甲状関節が動く事が前提となってきますが、周辺の筋肉が固ければ関節が可動しないため、いくら練習しても筋肉がつかないためです。また高音発声だけでなく、舌骨の引き出しにより声量アップや自分の本当の声を手に入れる事が出来ます。

②とにかく毎日声を出す。
①で筋肉が柔らかくなっている状態を前提としていますが、毎日声を出す・毎日歌う習慣が重要になってきます。私は当時寮生活だったため、管理人に了解を得た上で防音室をオークションで購入し、部屋に設置して練習しました(笑)声の出しすぎで嗄れている状態や風邪の日などを除いて毎日意識して練習しましょう。

③正しいボイトレを行う。
「首にぎゅっと力を入れて高い音を出し続ける」や「息を全力で吐いて声量を上げながら高い音を出す」練習は誤った方法です。(歌の表現として使われる場面はありますが。)低い音から高い音を滑らかに繋げる練習をしていきます。具体的には高い音を発声していく段階で声が裏返ってしまう「換声点」があるのですが、これを目立たなくして繋げる練習です。詳細は(ミックスボイスの解説と練習方法)をご覧下さい。

以上、またまた長くなってしまいましたが、少しずつ発声について更新していきますので次回も宜しくお願いします♪

 - 発声能力向上